化粧品から車載まで!ツジカワの加飾技術が集結!CONVERTECH2025出展レポート
1/29(水)~31(金)に東京ビックサイトで開催された「CONVERTECH2025」が無事、盛況のうちに終了いたしました!
今回もツジカワ株式会社は、グループ会社であるナビタスマシナリー株式会社と共同出展いたしました。
ツジカワとナビタスが共同出展するのは、同じグループ会社だから…というのもありますが、それ以上にお互いの得意分野がピッタリかみ合っているからです。
ナビタスはホットスタンプ印刷機をはじめとする加飾印刷機のプロ、ツジカワはホットスタンプ版などの加飾用金型のプロ。だからこそ、加飾に関してお客様がどちらにご相談いただいても、機械から版まで一貫してサポートできる! それをしっかりお伝えしたくて、今回も一緒に出展しました。
コンバーテックでは加飾に限らず、3Dプリンター造形サービスやダイロールなど幅広くツジカワ製品をご覧いただける展示となりました。

フロントグリルへの箔押も!最新型ホットスタンプ機「VS-5S」
ナビタスマシナリー製、高加圧モデルのホットスタンプ機「VS-5」を大型成形品向けにカスタマイズしました!
その名も「VS-5S」!!
ちなみに「S」は「Special」のSです。

今回展示された「VS-5S」は、さらに下記の機能が追加されました!
※はオプション機能
ホットスタンプ時に版は100℃を超える高温になります。自動交換機能を活用すれば、ホットスタンプ版が冷めるのを待つことなく、スムーズかつ安全に段取り替えを行えます。
また、熱盤が広くなったことにより、車のフロントグリルのような大型の成形品パーツのホットスタンプにも対応することができるようになりました。本展示会では約1メートルのフロントグリルを4分割してホットスタンプを行う想定のデモンストレーションを実施いたしました。
動画を観ていただくと大型パーツに対応しているものの、装置自体は意外と省スペースなのがお分かりになるか思います。
治具、ホットスタンプ版はツジカワ製、ホットスタンプ箔はカタニ産業株式会社様にご提供いただきました。
ラインナップ幅広すぎ!?化粧品から車載製品まで対応!ツジカワのホットスタンプ版と治具
今回VS-5Sのデモンストレーションに使用されたホットスタンプ版と治具はこちら!

表面に耐熱ラバー(オレンジ)を貼っているため「ラバー版」と呼ばれる

ツジカワではフロントグリルや家電などの大型成形品向けはもちろんのこと、アイペンシルのような非常に細く小さい成形品向けのホットスタンプ版・治具の作成も承っております。

様々な厚紙加工を想定!「コースター用ダイロール」

「厚紙を切る」となると、多くの場合は「トムソン型」と呼ばれる木型を使用することが多いです。
トムソン型は、刃型を上下に動かして紙を抜く仕組みですが、ダイロールは刃を高速回転させ、その下を基材が通過することで抜き加工を行います。この方式を採用することで、よりスピーディーに紙を抜くことができ、生産効率の向上が期待できます。

近年、特にヨーロッパを中心に、プラスチック製品から紙製品への移行が急速に進んでいます。ツジカワにも、「プラスチック製の消耗品を紙製に変更するため、新たにダイロールを作りたい」といったご相談をいただく機会が増えています。
こうしたニーズに応え、厚紙の代表格ともいえるコースター紙をカットできるダイロールを新たに製作・展示いたしました。
もちろん、コースターは一例にすぎません。「こんな加工はできる?」といったご相談があれば、ぜひお気軽にお問い合わせください。
手でもスパっと!簡単開封「易開封ミシン刃ユニット」
易開封は「いかいふう」と読みます。
わかりにくい名前なので「スパっと切れ丸くん」とかにすればいいと内心思っていますがそんなことはさておき。

このユニットの役割は、フィルムに微細なミシン目を入れること。
これにより、手でもスパッとまっすぐにフィルムを割くことができます!
実際に、易開封ミシン刃で加工したフィルムを試しに割いてみました↓
SDGsというと環境問題に焦点が当てられがちではありますが、「全ての人に健康と福祉を」といった生活環境を改善する取り組みも目標に含まれております。
「誰でも簡単かつ安全に開封ができる」というのはささやかな改善提案かもしれませんが、私たちは、より良い社会づくりのために、こうした細やかな工夫の積み重ねを続けていきたいと考えております。
注目度No.1!?微細レーザー彫刻サンプル
ツジカワの出展社ページで最も多くダウンロードされたのは、5軸レーザー彫刻のカタログでした。
こちらはツジカワオリジナルのレーザーテクスチャーサンプル「RAY TEXTURE」!
ぱっと見「何だこれ?」と思われた方も多いかもしれません。


このサンプルは、プラスチックの成形金型にツジカワの5軸レーザー彫刻機で微細な模様を施し、成形したものです。
金型にテクスチャーを加えることで、プラスチック成型品のデザイン性や質感を向上させることができます。
ツジカワでは成形金型への追加工を承っており、成形金型の作成が必要な場合は協力会社への依頼も可能です。

5軸加工により、写真のように立体的に盛り上がった形状にも、あらゆる角度から精密な加工が可能です。
特に、湾曲した加工面でも違和感なくテクスチャーを施せるデザイン力は、ツジカワの強みのひとつです。
さらに、彫刻深さを自在に調整できるため、滑らかな高低差を表現することもできます。
今回は生物の表皮などをモチーフに数種類のテクスチャーを入れこんだサンプルを公開しました。




ご希望の方にはこちらのサンプルお渡しいたしますので、お問い合わせフォームより「RAY TEXTUREサンプル希望」とご記入ください!
試作・受託製造に最適!ツジカワの「大型3Dプリンター造形サービス」
ツジカワが大型3D造形出力を承っていることは少しずつ認知されていってると思いますが(え?ご存知ない!?そんな方はこちらの記事をどうぞ!)、
実は昨年末、新たに「Massivit10000-G」という大型3Dプリンターを導入しました!

セルカム株式会社様ブースにて
たとえば、このジムニーシエラのバンパーのモックアップ。
約1.6mのサイズですが、なんと約24時間で造形できます。造形後には積層痕を消したり、細部を整える仕上げ工程が必要ですが、それでも従来より大幅に時間を短縮できるようになりました。

さらに、このプリンターでは成形用の金型として使えるほどの高硬度・高耐熱性を持つ樹脂を使用できます。つまり、「型」そのものを3Dプリンターで作ることが可能になったのです!

また、水で剥離する型枠と注型を同時造形することが可能になったため、通常の金属金型では一体型での作製が難しい複雑な形状も、3Dプリンター製の成形型なら継ぎ目なく作製できます。これにより、より自由度の高いデザインが実現可能になります。※サポート材についてはこちらの記事をご参照ください!
導入したばかりなので、まだ実績は少ないですが、今後どのような広がりを見せるのか注目度の高い技術となりそうです。

あらゆる素材・3DPを複合的に使用している。
白部分・軸足部分:Massivit-1000Gによる造形(軸足は高硬度のエポキシ樹脂)
黒・灰色・透明部分:FDM機による造形
おまけ
セルカム株式会社様のブースでは3Dプリンター実機だけでなく、3Dスキャナーを使った全身スキャン&フルカラー3Dプリントのサービスも行われていました。
せっかくなので社長をスキャンして”ミニ社長“を作成。

漂うラスボス感・・・!

ミニ社長、今後ツジカワの各種SNSで大活躍していただく予定です!
以上、「CONVERTECH2025」にてツジカワが展示した製品をご紹介しました!気になる製品があればぜひHP問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください!
ツジカワブースを訪れていただいた方々、展示に際してご協力いただいた各企業様、関係者の皆様、本当にありがとうございました!!